「フタバスズキリュウって聞いたことあるけど、よくわからないなぁ。誰か教えてくれないかなぁ。」
そんな悩みを解消します!
今回は「フタバスズキリュウ」について紹介します!フタバスズキリュウは日本で化石が発見された首長竜です。白亜紀の日本近海にいたのです。首長竜で有名なエラスモサウルスとは、同じエラスモサウルス科に属しており親戚です。
それではみていきましょう!
フタバスズキリュウを学ぶ【のび太が発見した首長竜】
フタバスズキリュウは白亜紀に日本近海に生息していた首長竜です。日本国内で化石が初めて発見された首長竜です。首長竜は恐竜ではないので注意が必要です。
フタバスズキリュウは1968年の福島県いわき市で発見
1968年に福島県のいわき市で化石が発見されました。いわき市というと、フラガールで有名なスパリゾートハワイアンズが思い浮かびますね。1968年というと、東京オリンピックから4年経った高度経済成長期の日本、世界はベトナム戦争が行われていることですね。翌年にアポロ11号が月に着陸し、翌々年に大阪万国博覧会がおこなわれました。
産出地はこちら
フタバスズキリュウの名前の由来は、双葉層という名前の地層で鈴木さんが発見したためです。工業高校に通う当時高校生の鈴木さんが、発見したというからロマンがあります。すごいのは偶然ではなく狙って発見したということです。すでに化石が発見されている白亜紀の地層だということで、化石を狙って発掘していたそうなのです。当時は、日本で首長竜のような大型生物の化石は発見されないと考えられていました。フタバスズキリュウはこの学説を覆したことで、日本での化石発掘が盛んになります。
このフタバスズキリュウは “あの人気アニメ” に登場しています!
ピー助はフタバスズキリュウ
ドラえもん映画の第1作『ドラえもん のび太の恐竜』ではのび太が発見したフタバスズキリュウ の卵の化石をタイムふろしきで戻し、孵化させました。ピー助と名付けられた首長竜は、フタバスズキリュウなのです。
2006年、新種として認められられるまでに38年の年月
新種として認められたのは意外と最近で、2006年です。国立科学博物館の佐藤たまきさんらの貢献によって新種として認められ、正式に学名をつけることができたのです。
国立科学博物館で化石が観れる
上野にある国立科学博物館のひとつの目玉に、フタバスズキリュウ の復元骨格があります。また、実際の化石なども合わせて展示されているのです。日本で発見された化石ということもあって日本館の主役です。
フタバスズキリュウを楽しみながら学ぶ
1.のび太の恐竜
フタバスズキリュウをテーマにした映像作品を観たいのなら、ドラえもん映画でどうでしょうか。もちろん、平成元年生まれの私からすると大山のぶ代さんのドラえもんをたくさん観たのですが、映像も綺麗な2006年版もいいですね。
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2.フタバスズキリュウ もうひとつの物語
少し専門的な作品として、命名権を得た佐藤たまきさんの研究過程をまとめた書籍です。表紙のデザインも素敵な一冊になっています。フタバスズキリュウに恋した人は必読でしょう。フタバスズキリュウ研究へのきっかけや大学制度との関わりが、運命的にも感じました。当時の写真を通して恐竜少女時代の佐藤さんが成長し、世界中で活躍する研究者になるまでの生きかたなども学べます。イラストなどもあって研究内容についてもわかりやすく解説されています。
最後に
今回はフタバスズキリュウについて紹介しました。日本に大きなインパクトを与えた首長竜の化石は、好奇心を湧きたててくれますね。そして、命名者の佐藤さんの著書は、命名権取得までの話をまとめた名著でした。佐藤さんとフタバスズキリュウとの関係は運命のようでした。
フタバスズキリュウをきっかけに古生物について学んでみてはいかがでしょうか!