ハッカソンとは、簡単にいえば皆で同時にモノづくりをするイベントである。
私もハッカソンへの出場経験がある。海外でのハッカソン経験はないが、国内では3回の出場経験がある。そのうちの1回は入賞経験もあるので、信用のある記事になると期待している。
そもそも、「ハッカソン(Hackathon)」という言葉は、「ハック(Hack)」と「マラソン(Marathon)」を組み合わせてできた造語である。ハックというのは、プログラムなどを巧妙に改造するという意味である。一方、マラソンは皆で一斉に長距離を走るスポーツ競技である。ということで、
海外では100万円以上の高額賞金が多数
ハッカソンは世界中で流行っているが、最も多くのハッカソンが開催されるのがアメリカ西海岸である。IT企業が集結するシリコンバレーなどもありテクノロジーの最先端という印象も強い。ここでは毎週のようにハッカソンが開催されているようだ。そして驚きなのが、賞金である。何100万円といった賞金が賭けられる。
日本でも近年はやっているハッカソン。国内最大級のイベントとしては、Yahoo! Japan Hack Dayがある。日本では賞金に法的な制約があるため、景品をもらうことが多い。シリコンバレーの旅などだ。
ハッカソンで得られること
ハッカソンで得られることは大きい。例えば、以下のようなことだ。
- 開発のスピード感覚を身につけられる
- 同じ開発マインドを持った人たちと交流できる
- 著名な人に直接評価してもらえる
開発のスピード感覚を身につけられる。24時間という時間で何かを開発するというのは、経験は貴重である。時間制限ありの開発が魅力的なのは、「目標を段階に分けて、まずは最低限の性能をターゲットにする」「綿密な計画を立てて実行する」など各チームによって戦略があるからだ。時間の使い方が肝になる。開発というのは思うようにいかないこともあるので、失敗のリスクを時間的にどうやってコントロールしていくのかもポイントになってくる。そして意外と開発って短時間でできるのだということも実感できる。この経験は以後の自身の開発にも活きてくる。
同じ開発マインドを持った人たちと交流できる。これも大きな利点だ。なかなか知らない人とコミュニケーションをとることは勇気がいる。しかし、ハッカソン参加者同士は、同じマインドを持っていることがわかっているので、自然と”仲間”と感じられ交流が生まれるものだ。隣で開発をしているチームとお菓子の交換をしたり、互いに進捗を確認したり、終わった成果を評価しあったり、と交流のチャンスがたくさんある。
著名な人に直接評価してもらうことができる。発表時には多くのオーディエンスの前で発表することになる。なかなか、緊張するものだ。また、有名企業のCEOや大学教員などに評価してもらえる。フィードバックを受けられるのは嬉しいし、その道で活躍している方々の意見はそれぞれの専門の視点で勉強になる。技術的にはもちろん、ビジネスとしてどうだとか、知財関連の問題はあるか、などコメントもらえることは有意義である。あと、単純に著名な人に評価される機会って嬉しいもんだ。
裏側を知る。地域活性化・開発活性化に利用する
裏側の視点に立ってみよう。企業や地方自治体がなぜ、ハッカソンを開催するのか。それは、ハッカソンイベントを通して、企業の知名度をあげたり、地域の名産や技術力の知名度をあげたり、という団体の知名度向上という利点がある。
他にも、各スポンサーや中小企業とのエンジニアの交流を促進させることで、開発活性化が可能になるということだ。
つまり、Win-Winなのだ。もちろんエンジニアにとって楽しいイベントであると同時に、開催者側にもメリットがあるということだ。
最後に
開催者側も参加者側も大変なイベントである。しかし、だからこそ思い出にも残る楽しいイベントになる。
アイディア出しのワクワク、製作中のバタバタ、発表時のドキドキ。どれも忘れられない記憶だ。