電磁気学の初心者におすすめの本3冊【数学が苦手でも大丈夫】

「電磁気学の勉強を始めたいなぁ。初学者にオススメの本はなんだろう?第一歩として概要を理解できる本を知りたいなぁ。」

こういった悩みに答えます。

本記事では、電磁気学について数式無しで楽しめる初心者にオススメな本を紹介しました。数式を追って教科書を追ったとしても、全体を見渡さない限り、物理がわかったとは言えません。式を追うことと全体の見渡しがセットになると価値を生みます。電磁気学はベクトル解析などの数学に躓いてしまい、ついつい本質的な興味を見失いがちです。今回は優しい数学で学んでいける教科書を紹介したいと思います。

なお、僕の物理学の勉強歴は12年ほど。
研究者として生計を立てつつ、サイエンス・エバンジェリストとして科学技術を世間に伝えるための教育活動もしています。こういったバックグラウンドなので、記事の信頼性が担保できるかと思います。

というわけでさっそく見ていきましょう。

電磁気学の初心者にオススメな本【厳選3冊】

可能であれば本記事で紹介する順番で読んでください。読書の順番も考えつつ、3冊を厳選しました。

高校数学でわかるマクスウェル方程式(竹内淳)

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  1. 読むと電磁気学の全容がわかる!
  2. 新書で短時間で読める!

高校数学の微分積分さえ知っていれば、マクスウェル方程式までたどり着ける本です。電磁気学の歴史にまつわるエピソードとともにマクスウェル方程式が導かれているので、読み物として電磁気学の全体が掴める本です。

電磁気学の勉強前にさっと読むだけで理解度が増すと思います。高校数学で進められるということで、ベクトル解析はでてきません。このような本は本当に貴重ですね。

電磁気学―初めて学ぶ人のために(砂川重信)

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  1. 難しい数学(ベクトル解析)が不要!
  2. 電磁気学をしっかり味わえる!

理論電磁気学で有名な砂川重信が書いた初心者向けの教科書です。ベクトル解析なしで、大学の電磁気学で学ぶ基本をしっかりと学べます。薄い本ですので、気軽に始められるかもしれません。

実は、大学の試験や院試でも、十分戦えるちからがつくと思います。ベクトルで書かれたマクスウェル方程式も、結局のところ成分ごとに計算する問題がほとんどだからです。

薄い本で手を動かしながら、しっかり電磁気学を学ぶことに適している本だと思います。

物理入門コース電磁気学Ⅰ(長岡洋介)

電磁気学I――電場と磁場 (物理入門コース 新装版)

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  1. 難しい数学(ベクトル解析)も丁寧に解説!
  2. 王道ともいえる標準的な教科書!

最後に紹介するのは電磁気学で王道の教科書です。この教科書では、オーソドックスな電磁気学の流れを進める教科書です。ベクトル解析やガウスの定理、ストークスの定理も証明します。しかし、数学を苦手としている人を前提に説明されているので、数学の知識に自信がない方でも十分に読み進められる教科書です。

最後に

今回は数式が苦手な人にもお勧めできる電磁気学の本について紹介しました。本当に理解するためにはやはり数式で理解していくことが必要です。今回紹介した内容を電磁気学を学ぶヒントにしていただければ嬉しいです。