名著で学ぶ「センス・オブ・ワンダー」【りか読書】

「レイチェル・カーソンの名著『センス・オブ・ワンダー』のあらすじについて誰か簡単に紹介してくれないかなぁ」

そんな悩みを解消します!

今回はレイチェル・カーソンの名著である『センス・オブ・ワンダー』という本を紹介します。センス・オブ・ワンダーは沈黙の春で有名なレイチェル・カーソンが書いた本です。

レイチェル・カーソンの名著『センス・オブ・ワンダー』

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センス・オブ・ワンダーということでそのまま訳すとセンスは感覚、ワンダーは不思議、不思議の感覚つまり、好奇心とかそういったものを指す言葉です。この本は小説というわけではなくてレイチェル・カーソンのエッセイと言うか体験と自分の考えを綴ったそんな本になっています。

生物学者レイチェル・カーソン

レイチェル・カーソンはアメリカ人の生物学者です。1960年代に環境問題を告発したことで知られています。名著として2つの本が有名です。

  1. 沈黙の春
  2. センス・オブ・ワンダー

「沈黙の春」は人類がまだ環境に関してまだあまり考えていなかった頃に、世の中に環境問題について訴えかけた本です。このレイチェル・カーソンが沈黙の春を書いたのが1962年です。今回紹介する「センス・オブ・ワンダー」はその沈黙の春の3年後に出版された本です。

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『センス・オブ・ワンダー』のトピックス

  1. ロジャーとの森の散歩
  2. 海洋学者オットー・ペッテルソン
  3. ファンからの手紙

主なトピックスはレイチェル・カーソンの甥であるロジャーという男の子と一緒に森へ散歩のシーンです。森にある植物、動物、昆虫、海岸まで行った時の海、星空などそういったものを通して感じるものについての描写が描かれます。そして甥のロジャーがいつの間にかいろんなことを自然から学んでいるという事に気づきます。そんななかで、レイチェル・カーソンが感じる大切なセンス・オブ・ワンダーという感覚これを読者に訴えかけています。

『センス・オブ・ワンダー』のエッセンス

  1. 「センス・オブ・ワンダー」を持ちつづける
  2. 「感じること」は知ることよりも大切なこと

この本の中で大切だなぁ、レイチェル・カーソンが重要視しているなと思うことが二つにまとめられるかなと思います。

1つ目は「センス・オブ・ワンダー」を持つということです。「センス・オブ・ワンダー」は好奇心と訳すことができますが、本の中では神秘や不思議に対して目を見張る感性と言っています。大人になると怠惰な気持ちになったり、いろんなことに幻滅してしまったり、自然から遠ざかってつまらない人工物に夢中になってしまいますが、大切なのはセンス・オブ・ワンダーです。僕も携帯ゲームに時間を割いたり、何かこう目先のつまらない人工物に夢中になる事ってあると思うんですよね。この本では自然の中に入って、いろんなことを感じてレイチェル・カーソン自身が感じたこと体験したことを書いてることで、何か大切なことを忘れてしまってたなぁと思わされます。レイチェル・カーソンは日常の神秘や不思議というものを感じることが出来れば良いといっています。また、子供と自然を探検するということで、こういったセンス・オブ・ワンダーを大人になっても取り戻せると言っています。この本の中では、ある海洋学者オットー・ペッテルソンという人の亡くなる直前の言エピソードが紹介されます。オットー・ペッテルソンという人は晩年になっても好奇心を絶やさず持ち続けていて彼は活き活きと生きていたということが書かれていましたね。またはファンからの手紙のエピソードも紹介されます。高齢のレイチェル・カーソンのファンから、どこか良い海岸を教えて欲しいという連絡が来たそうなんですね。このようなセンス・オブ・ワンダーっていうのは大人になっても持ち続けられるものなんだっていうことを、改めて本の中では主張していました。確かに自然の中にいると、「あれはどうしてああなっているんだろう」とか「不思議だ」と好奇心が湧いてくることがありますよね。そういう感覚ってのが大事なんだなと改めて思い出させてくれます。

2つ目のポイントは、感じる事っていうのが大事なんだよということが書かれていました。勉強で学んだことに対して、感じる事っていうのは何倍も価値のあることだといっています。感じながら学んだものっていつまでも忘れないですし、そのプロセスも含めて価値あるものだって感じることがありますよね。知るということよりも感じることが大切というのは、本当にその通りだなと思わされます。

レイチェル・カーソンの遺作

実はこの本レイチェル・カーソンが亡くなってから出された本なんです。1962年に沈黙の春が出版されますが、その2年後1964年にレイチェル・カーソンは亡くなってしまいます。ただその時の手記とか原稿を元ににセンス・オブ・ワンダーという本がまとめられて、1965年、翌年に出版されました。ということでセンス・オブ・ワンダーというのはいつまでも持ち続けられる。晩年になっても活き活きとして生きていける、そういう話がありましたけど、レイチェル・カーソン自身がまさにそういう生き方を体現してたのかなと思います。

英語版もおすすめ

またこの本、日本語版ではエッセイ集のような感じで文字がいっぱい並んでる本なんですが、元々のアメリカで出版された本ではレイチェル・カーソンが実際に散歩していた森が写真としていっぱい乗っていて、写真集のようなそんな本になっているんですね。この写真集にもなっている森っていうのはレイチェル・カーソンの別荘があったメイン州にある森です。メイン州というのは、アメリカの北東の端っこですねカナダに接していてすごい寒い地域なんですけど、そこの森の写真が使われています。日本語版で読んだあとは、英語版で写真を見ながら読み直してみてはいかがでしょうか。何かこう慌ただしく過ぎていく毎日ですけど、センス・オブ・ワンダーを読むそんなひと時を作ってもいいのではないでしょうか。

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最後に

今回はセンス・オブ・ワンダーという本の紹介でした。おとな理科ではこんな風に科学技術のトピックスについて紹介しています。今日はセンス・オブ・ワンダーという本を紹介してみました。30分ほどで読み終えることができる短い本ですが、何か大切なものを思い出させられるようなそんな本でした。僕もセンス・オブ・ワンダーって言葉好きなんですよね。僕もセンス・オブ・ワンダーを持ち続けていたいと思います!