簡単にGABAがわかる【ストレス社会】

「GABAってよく聞くけど、よくわからない。誰か簡単に説明してくれないかなぁ」

そんな期待に応えます。

今回はGABAについて紹介します。最近ではチョコレートなどにも入っており、身近にある成分ですね。しかし、よく知らないと怖いものです。GABAはアミノ酸の一種です。

なお、僕は研究者として生計を立てつつ、サイエンス・エバンジェリストとして科学技術を世間に伝えるための教育活動もしています。こういったバックグラウンドなので、記事の信頼性が担保できるかと思います。

それではみていきいましょう。

GABAはアミノ酸

GABAとはアミノ酸の一種である。Gamma-AminoButyric Acidの略です。最近は、ストレス対策向けの栄養素として注目されています。最近は、睡眠の質向上として、チョコレートや睡眠導入剤などにも含まれているようです。

アミノ酪酸の構造異性体の一つ。アミノ基の位置が特定の位置のものをγ−アミノ酪酸である。Gamma-AminoButyric Acid (GABA)は、γ−アミノ酪酸の意味です。私は医療に詳しくないので、文献を探しました。以下、引用します。

GABA の生理機能としては,血圧上昇抑制効果,精神安定作用,肝機能改善効果などが知られている.精神安定性に関しては,更年期障害及び自律神経障害(怒りっぽい,興奮,不眠,イライラ)の緩和を示唆する報告もある.[1]

やはり精神安定作用があるようですね。最近は、GABAを埋め込んだチョコレート、睡眠補助サプリなどもある。夜寝る前に、GABA入りチョコレートを一つ食べてみると落ち着いて眠りにつく効果があるかもしれない。

今回、根拠となる統計データを示す文献をみつけることはできませんでした。しかし、プラシーボ効果でも心が安らぐのなら儲けものではないでしょうか。

とはいえ、僕はサプリがなんとなく苦手です。そこで、天然にGABAが含まれている食品を探してみました。

トマトには天然のGABA

天然にはトマトなどに含まれているそうです。旨味成分のグルタミン酸から脱炭酸反応でGABAは生まれます。すなわち、グルタミン酸が多く含まれる食材にはGABAが多いということです。昆布やチーズやトマト…いわれてみると食べているときには精神が安定しているような気もしますね。

最後に

今回はGABAについて調べてみました。よくわからないと一見怪しい成分にみえますが、天然の食品にも含まれているグルタミン酸が反応してGABAになっていたのですね。

これはトマトジュース好きの方へのメッセージですが、理想のトマトというトマトジュースが美味しすぎて驚きました。飲みくらべをしてみたのですが、旨味が全然違いました。

参考にした文献は、[1]高田式久. “トマトのアミノ酸について.” 日本家政学会誌 63.11 (2012): 745-749.