不思議な看板「サイの角に毒が注入されています」
アフリカでは、サイの角に毒が塗られている。そんな看板を見つけた。
場所は、アフリカ。アフリカ観光としてサファリへ行ったとき、不思議な看板を見つけたのだ。サファリというのは、いってみれば放し飼い動物園だ。柵に覆われた広大な敷地に動物たちがはなし飼いにされている。
広大な土地だけに、人工物である看板は目立っていた。
看板「サイの角に毒が注入されています。色もついてます。」
どうして、サイの角に毒を入れるのか。毒ということで、なんとなく犯罪の匂いがしたのだけれど理由がすぐにはわからなかった。
サファリの案内役であるレンジャーさんに聞いたところ、「サイを守るため」だと言われた。
そうか、サイの安全のためなんだ。きっと、強い肉食動物に殺されたりしないように、角に毒を塗ってパワーアップさせてやっているんだな。そんなことを考えて、ひとまず納得したのだった。
しかし、日本に戻ってから調べてみたところ、もっと深刻で考えてしまう事実がありました。
音声解説はこちらです。
(以下、残酷でショッキングな写真があるので、観覧注意です。)
サイの角に毒が塗られている理由は、密猟対策
調べたところ、サイの角の毒は密猟対策だということ。
そう、他の動物からサイを守るという点では合っていたが、その天敵の動物とは人間だったのだ。
では、なぜ密猟がおこなわれるのか。どうやらサイの角が薬として売れるらしい。サイの角は万病に効くと信じられている。だから、ヤミ市場で高く売れるらしい。そのため、密猟が後を絶たないということなのだ。
(以下、残酷でショッキングな写真があるので、観覧注意です。)
さらに調べていると、実際に密猟されたサイの写真をみつけた。かなりショッキングだ。
想像を超える痛々しさ。密猟のために殺傷され、密猟者の目当てである角だけ切り取られ持ち去られているのだ。
そう。こんなサイを守ろうということで、サイの角には毒が塗られているのだった。さらに、毒に色をつけることで、サイの角の買い手が色に気づき購入を留まることを期待しているとのこと。
これが、サイの角の毒の真実だ。
最後に
物々しい看板で不思議な予感がしたが、サイの密猟とは、正直驚いた。サイの角に需要があること、野生のサイを密猟すること、どれも日本にいては想像できないことだ。
それにしても痛ましい、、、。
遠くアフリカの地、日本から何かできることはあるだろうか。サファリに行って少し高めのお金を払ったことで、少しでも役に立てただろうか。
この記事は、実体験とnational geographicの記事を参考に作成しました。