大人が学ぶ「高校地学」の面白さ【4大分野を解説】

「高校の地学ではどんなことを学ぶのだろう?誰か簡単に教えてくれないかなぁ?」

そんな疑問を解消します!

今回は高校で学ぶ地学について紹介します!地学は身の回りの世界についてたくさん学ぶことのできる学問ですが、意外と知らないことがたくさんあります。これから高校の地学を学びたい方にむけて、高校地学で学ぶ内容について紹介したいと思います。高校生の方はもちろん、地学を学びたい大人の方々にも参考にしてもらえると嬉しいです!

なお、僕(@おとな理科のおたれ)の物理学の勉強歴は13年ほど。研究者として生計を立てつつ、サイエンス・エバンジェリストとして科学技術を世間に伝えるための教育活動もしています。こういったバックグラウンドなので、記事の信頼性が担保できるかと思います。

それではいきましょう!

地学は「地球科学」

最初に確認しておきたいのが、地学という教科の名前です。実は地学とは地球科学(英語で言うとearth science)の略です。なんとなく地という言葉から、地質を学ぶ学問というイメージがある人もいるのではないでしょうか。僕も地学と聞くと何となく茶色っぽい色のイメージがあります。しかし、実のところ、地学の「地」は地球の「地」なんですね。

それでは、高校で学ぶ地学の内容をみていきましょう!

なお、教科書の目次を合わせて書きます。今回参考にした教科書は、啓林館出版の地学の教科書です。

高校地学は4つの分野

高校の地学は全部で4つの分野に分かれています。確認していきましょう!

  1. 固体地球
  2. 地球の歴史
  3. 大気と海洋
  4. 宇宙

固体地球

固体地球というのは地球の中でも大気圏を除いた部分を指します。その名のとおり「固体の地球」を指すもので、地殻・マントル・外核・内核などが当てはまります。地球ってどういう構造をしているか、プレートテクトニクス、地震や火山活動を学ぶ分野です。

地球の歴史

「地球の歴史」は、地層や地質そして地球がこれまでどのような歴史を辿ってきたのか、こういったことを学ぶ単元になっています。また、日本列島について学ぶ単元もあります。日本列島の歴史ともありますから、どのように日本列島ができあがったのかという地形的な歴史についても学べそうです。

大気と海洋

ちょっと雰囲気が変わって「大気と海洋」という単元もあります。地球のうち、固体地球を除く大気圏や海が対象です。大気ということで気象を扱ったりしますね。海洋では海流などを学ぶ単元になっています。さらに、大気汚染や地球温暖化についても扱われていますね。

宇宙

最後は宇宙です。さらにスケールが大きくなりますね。これまでは地球の内側の話でしたが、今度は一気にスケールが広がって地球が属している太陽系や銀河、そしてそれぞれの恒星がどのような運命を辿っていくのか、そういったことを学びます。


以上、このように高校で学ぶ地学は全部で4つの部に分かれています!全体がわかっていると理解が進みますよね。

高校時代に地学の授業を受けた方はいますか?

高校で地学を学ぶ人は少ない【履修率1%以下】

実は、高校で地学を勉強したはとても少ないのです。各科目の履修率というのが調査されていて、地学の履修率は他の数学・物理・化学・生物などといった教科と比べてすごく履修率が低くて、なんと1パーセントをしたまわっいます。1パーセントを下回っているということは、100人に1人いるかどうかですね。


この理由は大学受験が原因かと推測しています。高校で学ぶ勉強というのはどうしても大学受験を目指す場合が多いですよね。そんななか、大学受験に地学を使える、そういう学部がある大学って多くないんです。国公立の理学部とか教育学部などを中心に地学を利用した受験ももちろん盛んにされていますが、「物理」や「化学」は工学部、「化学」や「生物」って医学部、生命科学部、薬学部などの受験で利用されることが多いです。また、大学の授業に直結することも多いですよね。そのような意味で、大学受験に地学を利用する人が少ないため、地学の授業というのが開催されにくくなっているのだと思います。また、このような背景では、教員になる人の地学履修率もやはり年々少なくなるでしょうから、負のスパイラルが回ってしまっているのかなと思います。

これすごくもったいないですよね。地学ってどう考えても面白いじゃないですか。だって、身の回りで起こる地震とか火山とか大気、海洋、宇宙の話と結構身の回りの科学というのが学べるわけですもんね。中学の頃には理科という科目の中で、天体の話とか、天気の話、地質とか化石とか地学的な分野が好きだった人も多いんじゃないでしょうか。

今から学んでも遅くない

高校時代に学ばなかったですが、これから学べば良いですね!勉強は大人になってからもできます。また、いろんな知識も増えているでしょうし、旅行で日本や世界に出かけた経験も多いはずです。きっと、学びの納得感は上がっているのではないでしょうか。また、大人になってから知る意外な事実も多くてとても新鮮です。

最後に

今回は高校で学ぶ地学について紹介しました!改めて、地学って身の回りの科学を学ぶという意味でとても面白くて、そして深い学問だなと思っていて地学に興味を持っています。どの分野も面白そうです。

皆さんの学びの参考になれば幸いです!僕もこれから学び直しをはじめていきます!