トゥモローランドという映画
「トゥモローランド」というディズニー実写映画があります。科学や技術的なネタも多かったのと、ディズニー映画ということもあって楽しんで鑑賞できる映画かと思うので、今回紹介させてください。
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1964年に開催されたニューヨーク万博が、物語の始まりです。発明コンテストに参加した発明好きの男の子が、そこで出展されたディズニーのイッツ・ア・スモールワールドというアトラクションに乗ったところ、都市トゥモローランドに行ってしまう。この映画ではディズニーの歴史も勉強できますね。実際に、1964年のニューヨーク万博でイッツ・ア・スモールワールドが出展されました。
また、主人公の女の子の父親がNASAに勤めている技術者だったり、科学的なポイントがたくさんあって面白いです。
映画自体の評価は、ほかの映画評論サイトにおまかせして、ここでは映画に出てきた科学トピックについて紹介したいと思います。
この映画で登場する理科キーワードはこちらです。
- 19世紀後半の天才たち:エッフェル、ベルヌ、テスラ、エジソン
- ディズニーのロボット:オーディオアニマトロニクス
- 未来が見える幻の粒子:タキオン
それでは、詳しくみていきましょう!
ディズニー映画「トゥモローランド」で科学を学ぶ【りかシネマ】
トゥモローランドを創った4人
トゥモローランドを創ったのは4人の天才と紹介があります。彼らは19世紀後半〜20世紀前半に活躍した科学に関わる人物達です。
- エッフェル…建築家
- ベルヌ…フランスのSF作家
- テスラ…発明家
- エジソン…発明家
全員が超有名人ですが、それぞれ何をした人かわかるでしょうか。
エッフェルは、フランス・パリの象徴であるエッフェル塔を創った建築家として有名ですね。1889年のパリ万博の目玉になりました。第一次世界大戦時にジャミングを発生させドイツ軍の通信妨害に利用されました。万博の後には解体される予定だったエッフェル塔は、戦争の都合もあって残されましたが、今はパリの象徴となっていますね。映画では、トゥモローランドへ行くための移動にこのエッフェル塔が使われました。
ジュール・ベルヌは、SF作家です。著書で有名なのは1870年の「海底二万里」、1888年の「十五少年漂流記」でしょうか。
テスラは、交流電気を発明して現在の電気社会を創った立役者です。直流派のエジソンとの“電流戦争”は、技術史に残る大戦争でした。誘導機などの交流モーターの発明もしており、現代社会はテスラのおかげであったといっても良いでしょう。
エジソンは、発明王ですよね。今でもエジソンが創った会社であるゼネラルエレクトリック社(GE)は世界を代表する企業です。一般には電話や白熱電球、無線通信の発明をしたとされています。
この有名人達をトゥモローランドの創始者として関連して覚えられそうですね。予告編にはアインシュタインが出てきたのですが、本編には出てこなかったですね。
オーディオアニマトロニクス
映画の中で出てくるロボットは、オーディオアニマトロニクス(AA)と言われていました。これは、ディズニーがつくるロボットの商標です。オーディオとアニメーション、エレクトロニクスを足し合わせた造語です。
ディズニーランドのアトラクションでも利用されているようです。確かにロボットにしてはリアルな動きでなかなか不気味に見えます。まさに、不気味の谷の真ん中にあるようなロボットでしょうか。
幻の粒子タキオン
トゥモローランドでは未来を見ることができます。ここではタキオンという粒子がポイントになっていますね。
タキオンとは、光より速い超光速で動く幻の粒子です。物理学でいう場の理論ではタキオンの存在が否定されています。「光より速いスピードの粒子があった場合、未来が見える」ということで、SF作品では多く登場しています。例えば、こんな作品…
- ドラえもんのタイムふろしき
- 映画ドラえもん銀河超特急
- フラッシュフォワード
最後に
エッフェル、ベルヌ、テスラ、エジソン、AA、タキオンなど、科学トピックをチェックできたでしょうか。ディズニー映画で科学ネタを扱ってもらえると、理科への入り口が広がるような気がして嬉しいですね。明るい映画で楽しめると思いますので、まだ観ていない人はぜひチェックしてみてください。ディズニーらしくわかりやすいストーリーです。
僕もトゥモローランドのバッチが欲しいです。